クリス・セールの肘の状態は?
現地2019年8月13日にMLB史上最速で2,000奪三振を達成したクリス・セール( Chris Sale)。
8月に入りそろそろ調子も上向きで「さあ、これから大事な1ヶ月半で挽回を!」と思ったところ、13日の登板後に肘痛が発覚。
MRLを撮ったところ、現地2019年8月17日に肘の炎症で14日付けにさかのぼって10Day IL入りとなりました。
本人はILに入れられてえらく怒ったらしいのですが、そうも言ってられない事態ですので、セカンドオピニオンを聞くことに。現地19日、それを踏まえてクラブとしての対処も決まりました。
それがシーズンエンディングの模様ということです。
PRP注射→ノースロー→6週間後の再評価
そして発表されたのが下記のコメントでした。
“Sale was evaluated by Dr. James Andrews this morning in Pensacola, Florida,” Red Sox president of baseball operations Dave Dombrowski said a statement. “Dr. Andrews confirmed that Sale has inflammation in his left elbow and treated it with a platelet-rich plasma injection. Dr. Andrews also recommended a period of shutdown from throwing. Sale will be re-evaluated in six weeks by Dr. Andrews.”
MLB.com
デーブ・ドンブロウスキ社長のコメントとして「今朝、フロリダのペンサコーラのドクター・ジェームズ・アンドリューにクリス・セールの症状を評価(診断)してもらいました。ドクター・アンドリュースはクリス・セールは左肘に炎症を抱えており、PRP注射を行いました。またドクター・アンドリュースはこの間投球を一切やめることを勧めており、6週間後に再評価(診断)するとのことです。」
platelet-rich plasmaはいわゆるPRPで(多血小板血漿)治療ですね。田中投手が行ったものです。
注射後はノースローと言われており、6週間後にその効果を再評価するとのことですので、今度お医者さんのところに行くにはシーズン終了後ということになり、自動的に今シーズンはもうマウンド復帰なしです。
トミー・ジョン手術の必要はなしだが・・・
現段階ではトミー・ジョン手術の必要はないとの診断ですが、6週間後の状態次第だと思います。
大谷選手はPRP→トミー・ジョンに
PRP療法は効果にかなりの個人差があると言われており、本当に6週間後の状態次第だと思います。ちなみに大谷選手の場合は、2018年6月にPRP治療、2018年9月2日に復帰登板も、肘のMRIを撮ったところ、新しい箇所に損傷が見つかりトミー・ジョンを勧められることに。そしてシーズンオフになってすぐにメスを入れたのでした。
セールの幸運を祈るしかありません。
クリス・セール過負担のログ
下記は現地2019年8月19日時点でのクリス・セールのキャリア・ログの概要です。ホワイトソックス時代から随分タフな投手だなとは思っていました。この投手は肩肘のケガとは無縁なのか?と疑うほどでしたが、やはり人の子です。
過負担の蓄積は肘に残っていたんですね。よく投げています。
Year | Age | Team | W | L | ERA | G | IP | SO | SO/9 |
2010 | 21 | CWS | 2 | 1 | 1.93 | 21 | 23.1 | 32 | 12.3 |
2011 | 22 | CWS | 2 | 2 | 2.79 | 58 | 71.0 | 79 | 10.0 |
2012 | 23 | CWS | 17 | 8 | 3.05 | 30 | 192.0 | 192 | 9.0 |
2013 | 24 | CWS | 11 | 14 | 3.07 | 30 | 214.1 | 226 | 9.5 |
2014 | 25 | CWS | 12 | 4 | 2.17 | 26 | 174.0 | 208 | 10.8 |
2015 | 26 | CWS | 13 | 11 | 3.41 | 31 | 208.2 | 274 | 11.8 |
2016 | 27 | CWS | 17 | 10 | 3.34 | 32 | 226.2 | 233 | 9.3 |
2017 | 28 | BOS | 17 | 8 | 2.90 | 32 | 214.1 | 308 | 12.9 |
2018 | 29 | BOS | 12 | 4 | 2.11 | 27 | 158.0 | 237 | 13.5 |
2019 | 30 | BOS | 6 | 11 | 4.40 | 25 | 147.1 | 218 | 13.3 |
109 | 73 | 3.03 | 312 | 1629.2 | 2007 | 11.1 |
契約は5年
このオフにレッドソックスがセールと結んだ延長契約は5年145Mドル。2020年から2024年まであります。もしもですが、トミー・ジョンとなった場合は、時期が時期だけに2020シーズンの復帰も無理で2021シーズンからとなります。
デービッド・プライス、クリス・セールの年$30Mサラリーの選手がこうこけては支払いばかりがかさみ、うまく回りませんね。
ミギーの契約をまとめたのもDD社長
ちなみに、2014年3月にデトロイト・タイガースはミゲル・カブレラと8年$248Mで契約延長しましたが、その時いたタイガースのGMは現レッドソックスのデーブ・ドンブロウスキ社長。
ミゲル・カブレラは2012年(29才)と2013年(30才)2年連続ALMVP、2012年にトリプルクラウン。つまりドンブロウスキさんは前年の実績に引っ張られる人ですね。
プライスはまもなく復帰
左手首に嚢胞(のうほう)が出来ていたデービッド・プライスは現地2019年8月19日でリハビリ登板に入りました。よって、復帰の見込みが立っています。
残り40日、ペナントでの連覇は難しく、ワイルドカードからポストシーズンに入るというルートしか連覇の可能性は残されておりませんが、なんとかポストシーズンには進んでもらいたいと思っています。
お読みいただき、ありがとうございました。
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