ブレーブスは2019TDL Winnerの一つ
現地2019年7月31日に行われたトレードデッドラインの主要なディールの詳細をまとめております。
なかでもアトランタ・ブレーブスはよい補強をしましたね。今後の備忘録のためにも記しておきたいと思います。
ブルペン強化は2つのディールをまとめたものですので、個別に見ていきたいと思います。
シェーン・グリーンのディール
シェーン・グリーンのディールに際し、ブレーブスは2人の1巡目指名をつけました。
【ブレーブスGet】
- シェーン・グリーン(Shane Greene )30才、CL
【タイガースGet】
- ジョーイ・ウェンツ(Joey Wentz)21才 LHP 2016年1巡目
- トラヴィス・デメリット(Travis Demeritte)24才 2B/3B/LF 2013年1巡目 右投げ右打ち
シェーン・グリーンとは
今トレードデッドラインはブルペン強化を目論むクラブも多く、中でもクローザーとして市場で注目されていたのがタイガースのシェーン・グリーン(Shane Greene)。
登板試合数の多さ、ERAの良さはゲーム後半に悩むクラブにとっては垂涎の的でもありました。
- 2016: 50試合、60.1 IP、5勝4敗1SV、ERA 5.82
- 2017: 71試合、67.2 IP、4勝3敗9SV、ERA 2.26
- 2018: 66試合、63.1 IP、4勝6敗32SV、ERA 5.12
- 2019: 38試合、38.0 IP、0勝2敗22SV、ERA 1.08
2019年は30才のシーズンで、右投げ。2009年ヤンキース15巡目指名。
そうです。もともとはヤンキースの投手。2014年12月、ヤンキースがDバックスからディディ・グレゴリアスを獲得したトレードでヤンキースからタイガースへ移籍。このトレードは三角トレードでした。タイガースはこのとき、ロビー・レイをDバックスに送っています。
ブレーブスがタイガースへ送る2人のプロスペクト
タイガースはかなりウハウハwwww。
ジョーイ・ウェンツ
ジョーイ・ウェンツ(Joey Wentz)は21才の左腕で 2016年1巡目の投手。2019年はダブルAで20試合に先発、5勝8敗、ERA 4.72(現地2019年8月1日時点)。ダブルAでここまで投げていたら、もう上で投げるのも間近という状況ですね。
VTRにもある通り、フォームのきれいな投手です。とくに上げた右足を放り出すときのいわゆる「ポン」と呼ばれる動作が非常にスムーズな投手。さすが1巡目。タイガース、いい投手をもらいました。9月のコールアップで投げさせるでしょう。
トラヴィス・デメリット
トラヴィス・デメリット(Travis Demeritte)は24才の2B/3B/LFとユーティリー。 2013年1巡目指名。右投げ右打ち。2019年はトリプルAにまで上がっていて、まもなくデビューするでしょう。トリプルAでは現地2019年8月1日時点で20HRを放ち、打点はなんと74。打率は.286、OBP .387、SLG .558。マイナー通算で114HR。この選手もさすが1巡目という選手ですね。
タイガース、クローザーを出すに見合ったいい選手を獲得したと思います。別で触れますが、ニコラス・カステヤーノスも放出したのでトラヴィス・デメリットは力になるのではないかと思います。
マーク・マランソンのディール
さて、もう一つのマランソン獲得の方のディールを見てみます。
【ブレーブスGet】
- マーク・マランソン(Mark Melancon)34才 CL
【ジャイアンツ】
- トリスタン・ベック(Tristan Beck)23才 RHP 2018年4巡目指名
- ダン・ウィンクラー(Dan Winkler) 29才 RHP 2011年ロッキーズ20巡目
このトレードは互いにほどほどかなとは思います。
マーク・マランソンとは
マーク・メランコンは2006ヤンキース9巡目指名でプロ入り。2019シーズンは34才。デビューは2009年。24才の時です。
ヤンキース、アストロズ、レッドソックス、パイレーツ、ナショナルズ、ジャイアンツに所属。キャリアハイはパイレーツ時代の2015年で51セーブ(63試合登板)、ERA 2.23。またERA 1点台を3度達成しています。
しかし2017年ジャイアンツに移ってからはERAは4.50→3.23→3.50(2019年8月1日時点)と悪化傾向。クローザーの役割から降りておりました。
よって、ブレーブスでは8回、あるいは7回でのロールになりそうです。
ジャイアンツが受け取る2選手
トリスタン・ベック
トリスタン・ベック(Tristan Beck)は23才のRHPで2018年4巡目指名。2019年はルーキー・リーグとシングルAプラスでプレー。シングルAプラスでは8先発で2勝2敗、ERA 6.55 。
ダン・ウィンクラー
ダン・ウィンクラー(Dan Winkler) は29才のベテラン右腕。 2011年ロッキーズ20巡目指名。2014年、ルール5ドラフトでブレーブスから指名され移籍。2018年は69試合に登板し、4勝0敗2SV、ERA 3.43。2019年はすでに27試合に登板し、3勝1敗0SV、ERA 4.98。MLB通算5年めです。
ブレーブスのブルペン
シーズン開幕後はA.J.ミンターの肩痛などもあり、当初のプランが崩れてしまったブレーブス。アロルディス・ビスカイーノも右肩痛で失いました。ダレン・オデイ(アンダースロー)、ジョニー・ベンターズも10Day IL。
結局、A.J.ミンターは開幕前に傷めた左肩が影響しているのか上がったり下がったりでマイナーでの時間の方が長くなっています。
アロルディス・ビスカイーノは5月20日にマリナーズにトレード。トゥーキー・トゥーサンも試したものの、うまく機能せず。
救いはビスカイーノのトレードでマリナーズから獲得したアンソニー・スウォーザックが非常に機能しており、2019年マリナーズではERA 5.74だったのが、ブレーブスに移籍してきてからはERA 2.74というマリナーズ・ファンが泣きそうな成績を残しています。
そのようなゲーム後半の苦労もあり、ブレーブスは今回のトレードデッドラインで動きました。
ご覧の布陣となりました。
- シェーン・グリーン(S. Greene) (CL)
- クリス・マーティン(C. Martin)7/30日にレンジャーズから獲得
- マーク・メランコン(M. Melancon)
- ルーク・ジャクソン(L. Jackson)17SVはチーム1
- ショーン・ニューカム(S. Newcomb)
- ジョシュ・トムリン(J. Tomlin)
- ジェリー・ブレビンス(J. Blevins)
- アンソニー・スウォーザック(A. Swarzak)
筆者はメランコン獲得はどうか?と思ったのですが、このメンツを見た時にクローザーではない気軽さからかなり機能するのではないかと思いました。
ブレーブス、ペナント制覇を後押しするような素晴らしい補強でしたね。
お読みいただき、ありがとうございました。
コメント