かつてのダーク・ナイトがロスへ
現地2018年12月18日 、エンゼルスが動きましたねえ。もっとも、動かないとローテーションがどうしようもなかったという事情もあったのですが、しっかりと柱になれる投手を獲得しました。
LAAがマット・ハービーと1年で合意
エンゼルスは元メッツのエースで、今オフはレッズからFAとなっていたマット・ハービー(Matt Harvey /2019年3月の誕生日で30才)と1年1,100万ドルプラス300万ドルのインセンティブ(出来高)で合意した模様です。現在はフィジカル・チェック待ちで、まもなくオフィシャル情報になると思われます。
ローテーションの補強
エンゼルスのローテーションは、FAや怪我で非常に心もとない状況でした。
【2019年にローテーションを外れるスターター】
- ギャレット・リチャーズ: 16スタート/5勝4敗→SDPへ
- マット・シューメーカー:7スタート/2勝2敗→ノンテンダーFA
- 大谷投手:10スタート/4勝2敗→トミー・ジョン手術
- JC・ラミレス:2スタート/0勝2敗→トミー・ジョン手術
この状況を救うべく、マット・ハービーを補強したという訳です。これでエンゼルスは2018年に20試合以上先発した投手が4枚になりました。
【2019エンゼルスの予想ローテーション】
- アンドリュー・ヒーニー(LHP):30スタート/9勝10敗
- マット・ハービー:28スタート/7勝9敗
- ハイメ・バリア:26スタート/10勝9敗
- タイラー・スキャッグス(LHP):24スタート/8勝10敗
- フェリックス・ペーニャ:17スタート/3勝5敗
- ニック・トロピアーノ:14スタート/5勝6敗
ダーク・ナイト、LAAでフレッシュスタートへ
上の動画は2013年5月28日のサブウェイ・シリーズでのピッチング(Game Score)。この試合は黒田投手との投げ合いでした。糸を引くようなファストボールが素晴らしかったです。
この年、シティ・フィールドでオールスターが開催されたのですが、この時のナ・リーグのスターティング・ピッチャーがマット・ハービー。
2013年はハービーがもっとも輝いていた年と言ってもいいかもしれません。
2012年にデビューして、2013年は開幕4戦4勝と絶好調。その後、勝ち星がつかなったのですが、初黒星が6月13日のカージナルス戦(5勝1敗)。実に順調なシーズンでした。
2013年、トミー・ジョン手術
しかし、8月24日のタイガース戦降板後に肘痛を訴えます。検査の結果、肘の腱の断裂が見つかり、トミー・ジョン手術へ。この年のハービーは26スタート、178.1イニング、9勝5敗、ERA 2.27。サイ・ヤング賞の得票では4 位に入りました。
2014年はリハビリに1年を費やしました。
復帰の年にWSへ
2015年4月9日のナショナルズ戦で復帰。
この年も出だしは好調で開幕5連勝。チームも好調で、NLイーストを制しました。この年のハービーはまさにエースとして活躍。29スタート、189.1イニング、13勝8敗、ERA 2.71。
トミー・ジョン手術空けということでイニング制限がかけられる中、メッツはポストシーズンでNLDS、NLCS、WS2試合に登板させました。
前年にナショナルズのストラスバーグがトミー・ジョン空けでイニング制限をかけられ、調子を崩してしまった失敗もあり、世間の声もその轍を踏むなという論調が多かったころから様子を見つつ登板させました。ワールドシリーズではロイヤルズに1勝4敗で敗れております。
2016年からは肩痛も含め、苦しいシーズンが続きました。2016年は4勝10敗、2017年は5勝7敗。
ミーティングに参加しなかったことがあったりと、ちょっとお騒がせな面が出たのは思い通りに投球できないフラストレーションからだと思います。結構、ちやほやもされたこともあったのでしょうね。
2018年5月にレッズへトレード。2018年は28スタート、7勝9敗、4.94 ERAでした。
実はLAAにも縁
ハービーは2010年のアマチュアドラフトでメッツから1巡目指名でプロ入りしたのですが、高卒時の2007年、なんとエンゼルスから3巡目指名を受けていたのでした。この時は拒否してノース・カロライナの大学に入学しましたが、なにかエンゼルスとは縁があったのかもしれませんね。ぜひともフレッシュなスタートを切ってもらいたいと思います。
カブス、D・デスカルソと2年で合意
もう1件、ディールが決まりました。シカゴ・カブスはダイヤモンドバックスからFAとなっていたユーティリティ野手のダニエル・デスカルソ(Daniel Descalso)と2年総額500万ドルで合意しました。
内訳は2019年が150万ドル、2020年が250万ドル、3年めをどうするかクラブオプションで、行使(=再契約)した場合、2021年は350万ドル。100万ドルのバイアウトも入っております。破格の安さですね。
アディソン・ラッセルのサスペンデッド対策
カブスは「トゥロに興味あり!」との報道がありましたが、予想通りダニエル・デスカルソを選択しました。
デスカルソとの契約は、アディソン・ラッセルが例のDVの件で、メジャーリーグのコンプライアンスに違反しているとのことから、開幕から40ゲームのサスペンデッド(出場停止処分)をもらっているため。
アディソン・ラッセルが復帰できるのは5月3日以降。よって、1ヶ月あまりの期間、SSは2018年の終盤同様にハビアー・バイエスに任せることを決定。バイエスの2Bが空くのでその補強にデスカルソを獲得したということになります。
カブスにはベン・ゾブリストというユーティリティがいるのですが、ここは補強に踏み切りました。
ダニエル・デスカルソとは
ダニエル・デスカルソは1986年10月19日生まれの32才。右投げ左打ちです。
2007アマチュア・ドラフトでカージナルスから3巡目指名でプロ入り。デビューは2010年9月で23才の時でした。
デビュー以降、2010年から2014年まではカージナルス。2014年オフにFAとなり、ロッキーズと契約。2016年オフに再びFAとなり、Dバックスと契約。Dバックスで2年在籍して、今オフFAとなっておりました。
通算打率はMLB9年で.240、HR46、RBI 279。2019年の予想成績では、打率.236、HR13、RBI 56。
キャッチャー以外、どこでも出来ます!
ハーパーとマチャードの情報
ジョン・ヘイマンさんがこんなことをつぶやいておられました。
簡単に和訳しますと、「フィリーズはエージェントのボラス氏とGMやWMでハーパーについて話しあった。マチャードは今週、ホワイトソックス、フィリーズ、ヤンキースとミーティングを持つ予定になっている。フィリーズとホワイトソックスは2人に大きな関心を持っているが、1チームで2人同時獲得のチャンスは遠のいた。」このようにつぶやいておられます。
どうやら、少なくとも噂になっていたフィリーズのダブルゲットはないということのようです。
昨日も書きましたが、マチャードはヤンキースじゃないかな?と予想しております。ハーパーはフィリーズかホワイトソックスかわかりません。
あと、気になっているのがアスレチックスからFAのジェド・ラウリーです。そろいろ決まりそうに思っているのですが。
情報を待ちたいと思います。
お読みいただき、ありがとうございました。
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