現地2018年8月8日は、価値のあるHRの話題が目立っておりました。インディアンスのフランシスコ・リンドーアのサヨナラHR、ジャンカルロ・スタントンのグランドスラムといったところですね。
効果的な一発というのは状況を一変させるパワーを持つという点で、パラダイム・シフト的な体験を与えてくれ、とてもいい気分にしてくれます。
そういったゲームもさることながら、相手の力に屈しつつも、我慢して我慢してごくわずかな機会を捉えて勝利するというのも日本野球っぽくてよくありません? 筆者はそういうのをメジャーのプレーヤーがやるのが好きです。
現地2018年8月8日のドジャース@アスレチックスはまさにそんなゲーム。記事後半につけているゲームリキャップをぜひご覧になってください!楽しめます。
このゲーム、ドジャースの先発はクレイトン・カーショウ。もうこの時点でドジャースがかなり優位ではあります。一方のアスレチックス先発は、トレードデッドライン後にタイガースから移籍してきたマイク・ファイヤーズ。
アスレチックス、この補強が効きました!
序盤はカーショウ、ファイヤーズともに無失点の立ち上がり。カーショウは、腰の調子が今ひとつな感じがします。ちょっと痛々しい感が拭えないのですが、それでも結果を出しているのはさすがだと思います。
よかったのが、移籍後初登板のマイク・ファイヤーズ。前半4イニングをパーフェクトに抑えるピッチング。ファイヤーズはフォームのメカニック上、右バッターの方に抜けがちなのですが、この日は抜ける心配がまったくなく、上から下に本来の剛速球が決まっていて、見ていて惚れ惚れする投球でした。
なお、ファイヤーズの8月8日時点でのHBP(デッドボール)の数は5個。これは現時点で55位のランクで、少ないです。なお、もっとも当てているのは13個でコール・ハメルズでした。
そのファイヤーズの投球が流れを引き寄せたのか、先制したのはアスレチックス。4回裏、2本のシングルでランナーを貯めたあと、これまた2本のタイムリーでランナーを返し、2−0とリード。単打ばかりで2点を取ったというのが渋いです。
ドジャースも直後に反撃。5回表、先頭のヤズマニ・グランダールがファイヤーズの投げた高めのボールを豪快に上からたたき、反撃となるソロHRを放ち、2−1。
ドジャースはその後、マックス・マンシーのシングルなどランナーを二人貯めましたが、この回の得点はグランダールの1本だけ。
なお、マイク・ファイヤーズは6回1アウトで降板。被安打4、失点1、奪三振8のナイスピッチングを見せました。クレイトン・カーショウは4回に2点を奪われて以降、きっちり抑え、6回を被安打6、失点2、奪三振1。奪三振が1なので、やはりまだ本調子ではありませんでしたね。
ゲームは7回表、ドジャースがアスレチックス2番手、ルー・トリビーノから1点を奪い、2−2の同点に。
ルー・トリビーノは、リリーフだけで今季8勝1敗を上げている、ゲーム中盤から終盤にかけての要の働きをする投手。いつも難しい場面で結果を出しているのですが、この日は同点に追いつかれてしまいました。
アスレチックスは8回のマウンドにジェウリス・ファミリアが登場。ヒット1本を打たれましたが、無失点に。
その後、アスレチックスは8回裏、上位打線から始まる絶好のターン。この回に得点を奪えないと逆に劣勢に陥る場面でもありました。しかし、さすがにスモール・ベースボールのチームです。この流れをしっかりと掴みました。
まず先頭のセミエンがシングルで出塁。1アウト後、ジェド・ラウリーのライト前でセミエンが3塁に進塁し、1アウト1、3塁という場面。ラウリーもしっかりライトに打っているところがすごいです。
ここでバッターはクリス・デービス。
大きなフライを期待したいところでしたが、クリス・デービスの打球は3Bのマニー・マチャードの前に転がるゴロ。
これをセミエンが果敢に本塁に突入。タイミング的にはアウトでしたが、グランダールがファンブルし、アスレチックスが勝ち越し。
実に渋い形で決勝点を上げたのでした。
最後は、例のブレイク・トライネンが登板。プイーグに四球を出すも、無失点に抑えゲームセット。
アスレチックスが3−2で非常にシビレるゲームを制したのでした。
なお、長めの8分VERSIONもあります。
↓
【動画】Condensed Game: LAD@OAK – 8/8/18
アスレチックスはドジャースとのカードはこの2連戦でおしまい。1勝1敗でした。
次は、大谷選手のいる@エンゼルスとの3連戦です。
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