メジャー・リーグでは、毎年4月15日にジャッキー・ロビンソン・デイとしてジャッキー・ロビンソンを讃える日を設けています。
現地時間の4月15日です。日本時間では4月16日になります。
■4月15日というのは?
1947年4月15日が、ジャッキー・ロビンソンのメジャーデビューの日だからです。場所は、エベッツ・フィールド、 ブルックリン・ドジャース(現ロサンゼルス・ドジャース)の本拠地でした。
■ジャッキー・ロビンソンが讃えられる最大の理由
「やり返さないだけのガッツを持ってほしい」
メジャー初の有色人種だからという理由だけでジャッキー・ロビンソンが讃えられている訳ではありません。
デビュー年の1947年と言えば、公民権運動(1960年代)が激しくなるずっと前の第2次世界大戦直後です。
当然、アフリカ系アメリカ人に対する社会の偏見や差別はおそらく我々日本人の想像を超えるものだったでしょう。
ジャッキー・ロビンソンにとって、チームメイト、相手チーム、審判、観客、マスコミ全ての方面が彼にとってアウェイの状況です。当時のアフリカ系アメリカ人にとっては、まさに命がけの状況です。
オーナー、一部の首脳陣以外は全て敵の環境でプレーするのです。
汚いヤジ、ラフプレー、あからさまな嫌がらせに対して常に紳士的な行動でいることを要求されたのです。
なぜなら、挑発にのってしまえば、「そら、見たことか!」と揚げ足を取られ、自分の立場が苦しくなることが目に見えているからです。
そういう状況が予想される中、ジャッキーがオーナーのリッキーに言われた言葉が「やり返さないだけのガッツを持ってほしい」でした。
さらにリッキーはこう諭(さと)します。
「君はこれまで誰もやっていなかった困難な戦いを始めなければならない。その戦いに勝つには、君は偉大なプレーヤーであるばかりか、立派な紳士でなければならない。仕返しをしない勇気を持つんだ」とロビンソンに言い、右の頬を殴った。ロビンソンは「頬はもう一つあります。ご存じですか」と答えた
(出典:メジャーリーグ・スーパースター名鑑 藤沢 文洋著)
こういったハードな道のりを毅然とした態度で乗り切ったところにファンは共感するのだと思います。
「尊厳」という言葉がとても似合うジャッキー・ロビンソンです。
■全球団の選手が背番号「42」になります。
ジャッキー・ロビンソン・デイでは、MLBの全球団の全選手が背番号42のユニフォームを着て試合します。イチロー選手も川選手も先番号42でプレーしますよ。
ダルビッシュ投手は現地時間14日の登板なので、今年は背番号「42」での登板は見られないのがちょっと残念ですね。
■背番号「42」は全球団で永久欠番です。
ジャッキー・ロビンソンを讃えて、全球団で背番号「42」は永久欠番となっています。ロビンソンの背番号42は1972年にドジャースの永久欠番に制定され、1997年にはMLB全球団の永久欠番になりました。
コメント
野次ばかりだと思って動画を見ると、拍手している方もいるんですね。
最近のメジャーリーグは白人も黒人も両方が活躍してるからこそおもしろいのでしょう。もし、ジャッキー・ロビンソンがメジャーリーグ選手になってなかったり、乱暴な態度を取ってしまっていたら今のエキサイティングなメジャーは存在しないかもしれません。そう考えると、ジャッキー・ロビンソンやそれを採用したオーナー当時応援していた人には感謝するしかありませんね。
こんばんは(^o^)
>ジャッキー・ロビンソンやそれを採用したオーナー当時応援していた人には感謝するしかありませんね。
素晴らしい視点のコメントを残していただき、ありがとうございます(^^)
またお時間のある時にお立ち寄りください。
もう映画「42」をご覧になりました? よかったです。