レンジャーズ、こまめにブルペンを補強
現地2024年1月10日、2023年のワールドシリーズ・チャンプのテキサス・レンジャーズが元オールスター・リリーバーのシェーン・グリーン、元ヤンキースのジョナサン・ホルダー、そして2023年はアスレチックスで実績を上げたオースティン・プルイットら3人の右腕とマイナー契約を結び、NRI(Non Roster Invitee)としてスプリング・トレーニングに招待しました。
地味ですが、それぞれに実績があるので怪我がなければ化ける可能性があり、なかなかおもしろいディールだと思います。
選手紹介
【1】シェーン・グリーン
シェーン・グリーンは1988年11月17日生まれの35才。タイガースの・・・と言えばピンと来る方も多いと思います。
ドラフトは2009年のヤンキースの15巡目指名。MLBデビューはそのヤンキース時代の2014年で25才の時です。デビュー・イヤーに14先発し、78.2 IPで5勝4敗、ERA 3.78をマーク。
タイガースへ
デビュー・イヤーを終えた2014年12月にタイガース、ヤンキース、Dバックスによる3チームトレードが行われ、シェーン・グリーンもそのうちの1人としてタイガースに移籍。
このトレードはあのディディ・グレゴリアスがDバックスからヤンキースに動いたトレードで、他にもタイガースからDバックスにロビー・レイが動いています。
2015年4月9日のツインズ戦でタイガース・デビューを果たしたシェーン・グリーンは7回スコアレス投球を披露。この年、タイガースの投手陣は開幕時は絶好調で、2戦連続でリレーにシャットアウト勝利をマーク。デービッド・プライス、アニバル・サンチェスが頑張りました。そしてシェーン・グリーンも7回スコアレスを達成したので、開幕からの連続無失点イニングを24に伸ばしました。これはALでの新記録です。
タイガースでの2戦目もパイレーツを相手に8回スコアレス投球を披露したシェーン・グリーンでしたが、好調はここまででした。3戦目となったインディアンス戦で4回8失点。結局、この年は18試合、16先発で4勝8敗、ERA 6.88。
2016年からはブルペンに転向。ブルペンとして際立ったのが2017年で71試合でERAが2.66。2018年も66試合に登板。ただ、ERAは5.22とやや荒れました。
ブレーブスへ
2019年のトレード・デッドラインでブレーブスに移籍。タイガースでのERAは1.18と驚異的な数字を出しましたが、ブレーブス移籍後は4.01。
2020年終了後にFAとなりましたが、2021年はブレーブスと再契約。ただ、2021年は19試合でERA 8.47と荒れてしまい、8月半ばにブレーブスからリリース。その後、ドジャースとサインするも、1ヶ月後にリリースされてFAに。
2022年はヤンキースとサインするも、投げたのは1試合で1.0イニングのみ(2失点)。再び、FAとなったシェーン・グリーンは2023年はカブスとサイン。2023年も2試合、3.0 IPを投げたのみで今オフ、FAとなっていました。
シェーン・グリーンは2016年から2019年にかけての投げ過ぎがたたり、直近2シーズンは思うような結果が出ていません。
10シーズンにわたり5つのクラブで過ごしたシェーン・グリーンは通算345試合に登板し、24勝29敗、67セーブ、ERA 4.50。
【2】ジョナサン・ホルダー
ジョナサン・ホルダーは1993年6月9日生まれの30才。右腕です。2014年のヤンキースの6巡目指名でプロ入り。デビューは 2016年で23才の時。
ジョナサン・ホルダーはリリーフ・オンリー(オープナーでの先発経験はあります)。良かったのは2018年で60試合に登板し、ERAは3.14。ヤンキースには2020年まで所属。
2021年はカブスとサイン、そして2022年はエンゼルスとサイン。エンゼルスには2023年終了まで在籍しました。ただ、2020年での登板を最後にメジャーでの登板がない状態でした。
【3】オースティン・プルイット
オースティン・プルイットは1989年8月31日生まれの34才。ドラフトは2013年のレイズの9巡目指名。デビューは2017年で30試合に登板し、8先発、1ゲームフィニッシュとスイングマンぶりを発揮。7勝5敗でこの勝ち星がキャリア・ハイとなっています。レイズには2019年まで在籍。
2020年1月にアストロズにトレードで移籍するも、右肘にひびが入る故障で登板せず。アストロズには2021年7月まで在籍。2020年のトレードデッドラインでアストロズがイーミ・ガルシアを獲得したトレードでマーリンズに移籍。2021年は6試合の登板のみで終わりました。
2022年3月にFAとしてアスレチックスとサイン。39試合の登板でERAは4.23。2023年もアスレチックスと契約し、あの大苦戦したアスレチックスで38試合に投げてERA2.98をマークしています。
この3名のうち、オースティン・プルイットが唯一前年に良い成績をあげているという状況なのですが、そのオースティン・プルイットも2023年8月に前腕部の捻挫でシーズン・エンディング。よって2024年はヘルシーかどうか微妙です。
また、レンジャーズは12月18日に元レイズで、2023年はマリナーズにいた右腕のディエゴ・カスティーヨともマイナー契約でサイン。
未知数な部分はあるものの、実績を積んだリリーバーが加入しています。2023年はブルペンで苦心したレンジャーズですが、彼らが機能してくれればかなり楽ですね。
お読みいただき、ありがとうございました。
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